真実、嘘

嘘をつくより真実を言うことが正当。

それがどんなに貧しい真実でも同じなのか、否、贅沢な嘘の方が正当だろう。

そして嘘にも存在がある。

嘘を言うこともまた真実。

嘘が虚であることなどない。

嘘もまた一種の真実なのだ。

嘘つきは優しいのだ、自分に対して。

嘘つきは人を安心にするのだ、自分を大きく見せ。

嘘つきは人と話すことが得意なのだ。

話をすぐに用意出来るから。

正直者は馬鹿なのだ、自分に厳しいから。

正直者は苦労する、人との付き合い方がわからないから。

正直者は馬鹿を見る、誰に対しても分け隔てないから。

社会の縮図とはこれである。